老いても病んでも回転ずし

体力の衰えは知的生活で補おう。老いても病んでも例え病床にあっても十分楽しい生活は送れます。

ベーシックインカム(BI)

 いま日本国民の6人に1人(約2000万人)が貧困で、生活保護ぎりぎりの生活に喘いでいるという。しかも年々貧富の格差は開いている。
ところが米国で多くの弱者がトランプを支持していると言われるが、日本の安倍氏も意外にもこういった弱者層に支持されているらしい。
 こうした底辺層は外国では移民弱者に、日本では生活保護者や老病弱者を目の敵にする傾向がある。
このような弱者が強者を支持する不可解な「逆支持現象」は世界的風潮となっている感があるが、これはいずれ(トランプ安倍と共に)解消されると思う。

 今こそ民主党はこの逆支持解消のための強力な政策を掲げて立ち上がらなければならない。私はその中心政策を「ベーシックインカム(BI)」導入に置くのが良いと思っている。

 
BIは選択受給制に

1)BIは所得格差是正のための強力な社会保障制度である。
  現行の基礎年金制度と生活保護制度を廃止、所得の最低保障はBI一本に統合する。
2)無責任な年金資金管理と複雑な管理コストが不要となる。
  現行の生活保護制度の認定の不備や働く意欲喪失問題も解消できる。
3)<BI支給額> 国民一人につき月額6万円と1世帯ごと月額3万円を無条件支給する。赤ん坊も成人も老人も皆一人、例えば3人家族なら6×3+3、月額21万円となる。
4)<選択受給制> 所得税の一般税率は現行のままとし、BIの受給を選択した者の所得税率は50%とする。
 この50%の所得税率は高率のように思われようが決してそうではない。日本のどの所得層においても現行税より負担が重くなることはない。
例えば単身世帯で年収200万円の低所得者の場合、税引き収入100万円、それにBI支給が6+3)×12=108万円で、生活費は合計208万円となり、5割の所得税を払っても受給を選択した方が得になる。
3人家族ならばBI受給月額21万円で年額252万だから250万 +252万で年収502万円となり、これ以下ならば50%の所得税を払ってもBIを受けた方が得になる。
 
 更に、この制度の特色は、一般受給の損得の問題よりも現行の生活保護制度の不備を是正することである。現行の制度では、やむを得ず生活保護を受けた者の再起と働く意欲を完全に奪ってしまう。
 このBIによる社会保障制度ではいくら低所得者であっても低賃金であっても働く意欲が失せることは無い。最低保障+@の収入となるのだから。
 
 働く意欲を奪ってしまう現行の生活保護制度は日本社会の大いなる損失である。
労働力不足で外国人労働者の受け入れが議論されているが、私は国内に於いて生活保護制度に内含された労働意欲を開拓する余地はかなりあると思っている。
国内約2000万人の低所得者層、ここでの労働では1人前の生計を立てるに難渋し悲嘆にくれた労働環境に喘いでいる。ここで最低限の生活が保障されるなら、喩え加算収入が半分、三分の一であってもても労働条件は一変し、楽しく意欲的に働く意味を見出せるであろう。この層に対する所得補償、この社会的意義は大いにある筈だ。
5)<財源> この制度で「BI」に必要な財源は年間約35兆円位だろうか。消費税、所得税の全額充当と、福祉、年金などの特別会計費を見直すことによって財源は十分ねん出できると試算を立てている。(後日表示予定)
6)BIと併せて医療と教育は無料とするのがベスト。できる。

 BIの問題点として、働かなくても生活できるなら、勤労意欲が低下して日本経済が弱体化する言われるが、そうだろうか。
近い将来、今までのような苦役としての労働は殆どAIとロボットにとって代わられることが予想されている。人間はこれまでの、生存苦役の労働から解放され、人生を楽しむための労働へ大転換する時代に差しかかっている。
BIによって等しく生存保障されることは日本国憲法の理念でもある。
労働は生存の為ではなくて、その上の豊かな生活のために働くことになる。
こうした高品質の労働環境から次世代の世界をリードする真の活力が生まれると信じています。
ただトランプ安倍の逆支持層から拒否される懸念があるが、めげず説得したい。

            丹波老子(oiyan)