遁世ながら
どうも日本では憲法の立憲主義を誤解している人が多いらしい。立憲主義は政府権力を縛るものであって国民を縛るものではないと言うことを、。
政府と国民、両者は対立関係にある方が正常なのである。ここが統一される社会が恐ろしいことは歴史が証明している。
権力は暴走する。こうした経験を反省して戦後ヨーロッパ諸国では立憲主義による権力を監視するシステムを民主主義の骨格に据えた。
一方日本では、多分天皇制にカムフラージュされたからだと思うが、結局、権力と国民の関係を詳らかにしないまま戦後を迎えた。
だから戦勝国から与えられた今の憲法の主権在民の真意が理解できないまま今日に至っている。
更に、両者の対立関係において「軍隊は国家権力を守るのであって、国民を守るものではない」と言うことも肝に銘じる必要がある。
国民にこの単純な原理を誤魔化し国民総迎合体制を敷くことが為政者の変わらぬ野望である。
そしてここを言葉巧みに言いくるめる役目を引き受けるトリマキ連中と、ナビキの衆が大手を振ってくると怖い。
「人のため弱者のため尽くす」という‘正進的な行為’は尊いことです。しかし権力の方から‘逆進的’に国家に関与を求めるのは危険です。
進行方向の綱引きで、最近バランスが相当権力側に寄って来たのを危惧する。本来マスコミは庶民側に立ち権力機構をチエックすることに役割があるべきだが、最近多くの報道機関は明らかに権力側に擦り寄っている。
隠世の身だからこれ以上の論評は控えますが、。